【3月3日 AFP】欧州12か国で分散開催され、4日に開幕まで100日を迎えるサッカー欧州選手権(UEFA Euro 2020)の準備は順調に進んでいるが、新型コロナウイルスの大流行によって大会は深刻な影響を受けることになるかもしれない。

 出場国が24チームになって迎える2度目の欧州選手権を、アゼルバイジャン・バクーからアイルランド・ダブリン、英スコットランド・グラスゴー、イタリア・ローマに至るまでの12都市で開催するという決定は、間違いなく前途有望な動きだった。

 欧州サッカー連盟(UEFA)は、開催地や輸送網は準備がすべて整っており、チケットの需要は非常に高く、はっきりとした安全面の懸念はないとしている。しかし、最終的にどうなるかが不透明で、大会全体に影を落とす可能性がある新型コロナウイルスの流行は例外だ。

 イタリアでは2日時点で2000人以上が感染し、52人の死者が出るなど欧州で最も深刻な被害が出ており、週末に予定されていたセリエAの多くの試合が延期された。また、24人の感染者が確認されている隣国のスイスは同日、1部と2部の全試合を3月末まで延期すると発表した。

 国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長は前週末、「どんなサッカーの試合よりも、人の健康の方がはるかに重要だ」と語っている。

 ウェールズサッカー協会(FAW)のジョナサン・フォード(Jonathan Ford)最高経営責任者(CEO)は、英PA通信(Press Association)に「誰もがこの件(新型コロナウイルスの感染拡大)の収束を願っていると思う。もちろんわれわれは助言に従うつもりだ。だが人の健康が第一で、サッカーは二の次でなければならない」と話している。

 オランダ・アムステルダムで2日に行われたUEFAの執行委員会でも新型コロナウイルスの危機が議題となったが、連盟は欧州選手権に関して考えられる影響について平静を保っている。

 フォードCEOはAFPに「UEFAは関係する国際・地元当局と、コロナウイルスについて連絡を取っている」と語り、「現時点で、予定されている日程に関して変更する必要は一切ない。継続的にこの問題を注視していく」と続けた。

 イタリア対トルコの開幕戦は6月12日にローマで行われ、ウェールズも両チームと同じグループAに入っている。

 UEFAはまた、欧州選手権のチケット販売には2800万の応募があったと明かしており、これは2016年の前回大会(UEFA Euro 2016)の2倍以上だったという。

 しかし、新型コロナウイルスの感染が拡大し続ければ、たとえ観客を迎えるための準備が万全だったとしても、観戦のために渡航することを考えなおすファンも出てくるかもしれない。(c)AFP/Jeremy TALBOT