【3月3日 AFP】ナイジェリア北部で1日、武装した「盗賊団」が複数の村を襲い、少なくとも50人が殺害されたことが分かった。地元当局が明らかにした。

 複数の情報筋によると、武装した100人ほどの襲撃者らが2日の夜明けごろ、カドゥナ(Kaduna)州の複数の村に侵入。朝の礼拝を終えてモスクを後にする信者らを射殺した後、住民らを殺害し、家々を焼いて略奪を繰り広げたという。

 国会議員のザイヤド・イブラヒム(Zayyad Ibrahim)氏は2日、AFPの取材に対し「これまでに50人の遺体が収容されたが、最終的な数ではなく、救助活動が進むにつれ増加する可能性が高い」と話した。

 複数の人が襲撃により負傷し、付近の病院へ搬送されたという。

 地元関係者によると、村民らは最近、森の中にある盗賊らのアジトへの軍事作戦を支援したとされており、襲撃はその報復だったと指摘。「盗賊らは、今回標的になった村々の住民らが自分らのアジトについて、軍に情報を提供したとの疑いをかけた」と説明。1日の午後に「われわれは51人の犠牲者を埋葬した」と話した。

 ナイジェリア北西部ではここ数年、暴力沙汰が急増。牛泥棒や誘拐に関与する犯罪者集団が、村々に残虐な襲撃を仕掛けている。(c)AFP