【3月3日 Xinhua News】中国上海市は、新型コロナウイルスによる肺炎の発生が文化産業に与える影響を軽減するため、発展が盛んなeスポーツ産業などを対象とした一連の措置を講じている。中国共産党上海市委員会宣伝部の王亜元(Wang Yayuan)副部長はこのほど開かれた市政府の記者会見で、上海はオンラインゲーム「リーグ・オブ・レジェンド」(LOL)シーズン10の世界大会決勝など世界トップレベルのeスポーツ大会の開催に全力を挙げるだけでなく、新たな国際大会の誘致を積極的に進め、より多くの優れたeスポーツ企業が上海に集結するための良好なビジネス環境創出を続けていることを明らかにした。

 上海は世界eスポーツの都となることを目指している。統計データによると、同市には全国の80%以上のeスポーツ関連企業、クラブ、チーム、ライブ配信プラットフォームが集まっており、全国のeスポーツ大会の40%以上が同市で開催されている。

 王氏は、新型コロナウイルス感染による肺炎の予防・抑制活動期間および上半期(1~6月)だけでも、すでに400大会以上のオフラインのeスポーツ大会が程度の差こそあれ影響を受けているとの見方を示した。同市はこの状況を非常に重視し、すでに一連の対策を講じたと説明。「上海の『世界eスポーツの都』への足取りは鈍っていない。各種作業と重点プロジェクトの準備が加速度的に進められているところだ」と述べた。

 同市は新型肺炎によって深刻な影響を受けた関連企業に対し、文化・クリエーティブ産業向け資金による優先的な資金援助を行う。また、一定の規模と影響力のあるオンライン大会に対しても、オフラインでの大会開催に関する助成基準に沿って支援する方針だ。

 さらに、eスポーツやゲームに関するネットワーク出版コンテンツに対し、行政審査のスピードアップに取り組んでいる。上海ネットワークゲーム出版管理申告サービスプラットフォームを全面的に普及させ、オフラインでの申告プロセスを簡素化し、オンライン申告プロセスの利便性と透明性という強みを存分に生かし、企業に優れたサービスを提供する。

 王氏によると、同市は今後、商品開発支援やブランド構築、大会誘致、標準制定、会場の環境認証、人材サービスなどの面でも取り組みをさらに強化していく方針だ。(c)Xinhua News/AFPBB News