【3月2日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(Pope Francis、83)は1日、「風邪」のため、イタリア・ローマ南郊での6日間にわたる四旬節の黙想に今年は参加しないと表明した。

 この日は風が強く、曇り空。サンピエトロ広場(Saint Peter's Square)での日曜礼拝では、教皇がせき込み、手で口を覆って聴衆に背中を向ける場面が2度あった。

 伝統の「お告げの祈り」の後で教皇は「残念ながら、風邪を引いたので今年は(黙想に)参加できなくなった」と述べた。毎年恒例の黙想は予定通り8日から行われるが、教皇は自宅で静養する。

 イタリアでは、中国を発端とする新型コロナウイルスの流行が欧州でも最悪の規模で拡大しており、感染者数は2月29日に1000人を超えて今も増加中。死者も出ている。

 ローマ教皇庁(バチカン)は直ちに、教皇が新型ウイルスに感染したとのうわさを否定した。教皇は26日から体調不良とみられ、公務を減らしていた。

 アルゼンチン出身のフランシスコ教皇は、若い頃に肺の一部を摘出したり座骨神経痛を患ったりしているが、これまで健康を維持してきた。

 映像は1日の日曜礼拝の様子。CTV提供。(c)AFP/Dmitry ZAKS