【3月2日 AFP】(更新)米民主党の大統領選候補指名を争っていたインディアナ州サウスベンド(South Bend)の前市長、ピート・ブティジェッジ(Pete Buttigieg)氏(38)は1日、大統領選から撤退すると正式に発表した。同じ中道派のジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領(77)にとっては追い風になるものとみられている。

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 米主要政党の大統領選候補者として初めて同性愛者であることを公表していたブティジェッジ氏は、支持者らを前に次のように述べた。

「われわれの目標は、ドナルド・トランプ(Donald Trump、米大統領)を倒すために米国人を一つにまとめるのを後押しすることだった」

「これらの目標に誠実であり続けるために選挙戦のこの時点における最良の方法は、身を引いてわが党、わが国を一つにまとめることだと私たちは認識しなければならない。だから今夜、私は大統領選で私の選挙運動を中止するという難しい決断を下した」

 また、ブティジェッジ氏はバーニー・サンダース(Bernie Sanders)上院議員(78)の名前こそ挙げなかったが、「柔軟性に欠けた」政治アプローチではトランプ氏に勝てないとの考えも示した。

 ブティジェッジ氏は「われわれにはイデオロギーに埋もれてしまう政策ではなく、米国市民のために確実に実現でき、幅広い支持を得られる政策が必要だ」と述べ、言外にサンダース氏への不支持をにじませた。ただ、バイデン氏やその他の候補者への支持については言及しなかった。

 ブティジェッジ氏の突然の決断は、今月3日に14州で予備選挙が一斉に行われる「スーパーチューズデー(Super Tuesday)」に大きな影響を与えることは必至で、バイデン氏はさらに勢いづくものとみられている。(c)AFP