【3月5日 People’s Daily】現在は一地域の問題が世界的な問題に転化する時代であり、人類の相互依存関係は日増しに強まっている。突然出現した新型肺炎の流行はこのことを世界に気付かせた。2月14~16日に開かれた第56回ミュンヘン安全保障会議で新型肺炎問題が注目されたのも、そうした状況を示している。

 中国はこの会議で防疫の状況、成果を紹介、出席者から称賛された。世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長も出席し、中国の防疫措置を評価するとともに、国際社会の団結を改めて呼びかけた。

 中国は最も徹底した措置で防疫を進めており、これは世界の防疫への最大の貢献になっている。中国の効率のよい防疫、さらには中国が積極的に国際協力を繰り広げていることにより、中国国外の感染者数は全体の1%にも達していない。テドロス事務局長は「私はすでに何度も中国をほめた。これからもそうする」と語った。これは国際社会の心の声を代表している。一致団結して防疫の最前線で戦っている中国は、こうした称賛に値する。

 防疫を進めるつらい日々だが、中国は孤独ではない。各国人民も中国人民と同じ側に立っている。160余りの国、国際組織の指導者は手紙、電報で中国に対する断固たる支持を表明。多くの国の社会各界はお金や物資を贈ってきた。

 新型肺炎が世界に示唆した問題は深刻だ。ミュンヘン安全保障会議でも様々な議論が行われた。どのようにすれば、安全を確保できるのか。世界は持続する安全を必要としている。全世界的な問題に直面し、自国のことだけ考えてもいけないし、自国だけでなんでもするのもよくない。各国は世界を東西に分けることをやめ、南北の経済格差を是正し、国際社会を大きな家庭とみなし、人類の運命共同体を一緒に構築しなければならない。

 世界の公共衛生の安全に対する課題にどう取り組むか。協力して克服するほかない。今こそ、多国間主義を唱え、国際協力の強みを示すときだ。77か国グループ(G77)や国連は、新型肺炎の流行を阻止しようとする中国に声援を送った。上海協力機構(SCO)や新興5カ国(BRICS)、東南アジア諸国連合(ASEAN)、アフリカ連合はそれぞれ声明を発表、中国の防疫への努力を支持した。西アフリカ諸国経済共同体の加盟15か国の保健相は特別会議を開き、新型肺炎に協調して対応した。多国間主義を実行し、世界的な課題に協力して対応することが大勢の向かうところだ。(c)People's Daily/AFPBB News