【3月6日 People’s Daily】新型肺炎に対する中国の防疫は現在、重要な段階にあり、二つの経済現象が注目に値する。一つはインターネットを利用しないオフライン消費が低調になったこと。特に交通・運輸、文化・観光、ホテル・外食、娯楽などサービス業が比較的大きな影響を受けた。もう一つはネットを利用するオンライン消費がますます活発になったこと。新型肺炎は短期的な衝撃となったが、一方でモデルチェンジ・グレードアップの原動力になっている。

 新型肺炎のまん延を甘く見てはならず、しっかりと対処しなければならない。今年は「小康社会」(いくらかゆとりのある社会)を全面的に建設する第13次5か年計画の最後の年であり、経済社会発展の任務は重い。中国はまた、発展方式を転換し、経済構造を最適化し、成長の原動力を転換する時期にあり、経済の下振れ圧力が増加する。こうした状況の下で、新型肺炎の予防・抑制をしながら、改革・発展・安定のための各種活動を進めなければならない。

 長期的に見れば、新型肺炎の衝撃は短期的なものだ。われわれには今年の経済社会発展目標を実現する気力も、条件、能力もある。中国経済が長期的には良い方向に向かうという点に変化はない。世界銀行や国際通貨基金(IMF)も中国経済が引き続き強靱(きょうじん)性を発揮することを確信していると表明した。われわれには共産党の強力な指導があり、中国の特色をもった社会主義制度という強みもある。
 
 新型肺炎による短期的な衝撃に対し、中国には政策を打ち出す余地があり、市場を常態に戻すことができる。
 
 短期的な衝撃に対しては、方針を転換し、発展する道もある。外食産業は従来の経営で売り上げが減少すれば、オンラインで注文をとる。果物農家や野菜農家は販路が滞れば、電子商取引で販路を拡大する。課題は多いが、課題に対応する方法はもっと多い。無数の風波を経験した中国経済は必ず困難を克服できる。
 
 中国経済の動向は全面的、かつ長期的に見なければならない。大河の流れと同じで、曲折があろうとも、大河が東に向かって流れるのを変えることはできない。新型肺炎の予防・抑制をしっかりとやりながら、経済を上手に運営すれば、われわれは新型肺炎の短期的な衝撃に対応するとともに、今年の経済社会発展目標を実現できる。(c)People's Daily/AFPBB News