【2月29日 AFP】(更新、写真追加)マレーシアで29日、ムヒディン・ヤシン(Muhyiddin Yassin)前内相が新首相に指名された。王室関係者が明らかにした。これにより、不祥事にまみれて政権を追われた野党が与党に返り咲くことになった。

 王室関係者によれば、ムヒディン氏は3月1日に宣誓式に臨む。マレーシアでは今週、政権が崩壊し、首相を務めていたマハティール・モハマド(Mahathir Mohamad)氏(94)が辞意を表明したことを受け、混乱が続いていた。

 国王が首相を任命するマレーシアの王室は文書で、「首相を任命するプロセスを遅らせることはできない。わが国は、国民と国家の安寧のために政府を必要としている」と述べている。

 これで世界最高齢の首相として知られたマハティール氏の政権は終わりを迎えるのと同時に、同氏が後継指名していたアンワル氏が首相に就任する見込みもほとんどなくなった。

 今回の政治危機は1週間前、マハティール氏とアンワル・イブラヒム(Anwar Ibrahim)元副首相率いる与党連合「希望連盟(Pact of Hope)」の政権が崩壊したことが発端となった。希望連盟は2018年の選挙で、腐敗した当時の政権与党に対して歴史的勝利を収めていた。(c)AFP