【3月2日 Xinhua News】新型コロナウイルスによる肺炎の流行は、中国経済の春節(旧正月、Lunar New Year)明けの再起動を減速させた。現在は毎日更新される確定診断などのさまざまな疫学データの数値が下降し始めており、感染の予防・抑制と経済社会の発展を統括して推進するという要求の下、操業・生産の正確かつ効果的な再開が各地に広がっている。工業生産の回復により、リモートセンシング衛星の「発熱量」観測データの値も急上昇している。

 リモートセンシング衛星に搭載された可視赤外撮像機放射計(VIIRS)で長江デルタ地域全体を観測したところ、色が赤い地域、つまり「熱異常」の地域が数多く見られた。この方法は一般的に工業活動による燃焼や稲わら焼き、山火事など地表の燃焼状況を識別するために用いられる。人口が密集する長江デルタ地域では、こうした熱異常のほとんどが工業活動による熱源の存在を示している。「世界の工場」の大黒柱を担う中国の中・東部地域は、リモートセンシング衛星の観測データから、広大な土地が急速に熱気を取り戻していることがわかる。(c)Xinhua News/AFPBB News