【2月29日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の第2回バルセロナ合同テストは28日、スペイン・バルセロナ(Barcelona)のカタロニア・サーキット(Circuit de Barcelona-Catalunya)で最終3日目が行われ、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)が最速タイムを記録した一方で、チームメートで世界王者のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は「完璧ではない」パフォーマンスに慎重な姿勢を示した。

 開幕戦のオーストラリアGP(Australian Grand Prix 2020)を約2週間後に控えた最後のテストで、2019年シーズンのドライバーズ選手権でハミルトンに次ぐ2位に入ったボッタスは、1分16秒196のトップタイムをたたき出した。同選手は第1回のテストと合わせて総合トップとなる1分15秒732も記録しており、今季のテストではただ一人1分16秒台を切ったドライバーとなった。

 レッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)が2番手、ルノー(Renault)のダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)が3番手に入った一方で、ハミルトンは5番手に。今季はドイツの伝説的ドライバー、ミハエル・シューマッハ(Michael Schumacher)氏に並ぶ通算7度目の世界制覇を目指す中で、「全体的に、テストは順調だったが完璧ではなかった」と認めた。

 メルセデスはウィリアムズ(Williams)にも供給しているパワーユニットに不具合が出て交換を余儀なくされており、ハミルトンはそのことに言及して、「多くの問題があって、解消に向けて努力している」「解決するまでどれくらい時間が必要か見ていくことになるが、問題がテストで判明したのは良かった」との認識を示した。

 レッドブルのクリスチャン・ホーナー(Christian Horner)チーム代表は、「彼ら(メルセデス)は快調だ。レース本番でなく、テスト期間中にその懸念が判明して良しとする」とコメント。2019年のドライバーズ選手権で3位に入り、将来の世界王者と目されているフェルスタッペンが、同日のテストで2番手に入ったことに満足していた。

 一方、同サーキットで唯一2019年のタイムを更新できなかったフェラーリは、チーム内に警戒感が漂っていた。1年前のテストでは圧倒的な速さを見せつけながらも、シーズン第1戦のオーストラリアGPでボッタスに優勝をさらわれ、メルセデスに開幕8連勝を許した。

 フェラーリのマッティア・ビノット(Mattia Binotto)チーム代表は、「われわれは身を潜めてはいない」「オーストラリアで勝ちたいと思えるほどの速さには到達していない。しかし、シーズンは長く、これから改善して勝つ準備を整えるチャンスはある」と述べた。(c)AFP