【2月28日 AFP】ボクシング、WBC世界ヘビー級の新王者タイソン・フューリー(Tyson Fury、英国)のプロモーターを務めるフランク・ウォーレン(Frank Warren)氏は、前王者デオンテイ・ワイルダー(Deontay Wilder、米国)が3回目の対戦を望んでいることを受けて、金銭を受け取って再戦条項を放棄するように要求した。

 22日に米ラスベガス(Las Vegas)でフューリーがワイルダーを倒した後、ウォーレン氏は次にWBAスーパー・IBF・WBO世界ヘビー級王者のアンソニー・ジョシュア(Anthony Joshua、英国)との同胞対決を実現させようとしている。しかしながら、ワイルダーは先日、フューリーとの3回目の対戦に向けて、自身が保持している再戦条項を行使する意向を示した。

 ウォーレン氏は、プロ44戦目で初めて敗れたワイルダーが適切な金銭オファーに合意し、フューリーとの再戦を諦めることを望んでおり、「高額になるだろうが、どうかな? やってみれば分かることだ」と、英紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)に語った。

 また、ワイルダーが敗戦の言い訳として、試合前の入場時に着ていた重装備のコスチュームのせいで疲労してしまったと話していたことも笑い飛ばし、「彼はいくらか、ばかばかしい話をしていたようだ。彼が負けを受け入れることを願っている。それが、礼儀正しさというものだ」「(負荷がかかった)あのばかげた(リングウオークの)コスチュームはごみだ」と言い放った。

 フューリーとジョシュアの対戦が実現すれば、会場はサウジアラビアになる可能性があると伝えられている。ジョシュアは、昨年12月にサウジアラビアでアンディ・ルイス・ジュニア(Andy Ruiz Jr、米国)と対戦して王座を奪還した。

 ウォーレン氏は会場を決める際にはファイトマネーが重要なカギを握ると認め、「(モハメド・)アリ(Muhammad Ali)氏と(ジョージ・)フォアマン(George Foreman)氏がザイール(現コンゴ民主共和国)で戦ったとき、大金がつぎ込まれた。(アリ氏とジョー・フレージャー<Joe Frazier>氏が対戦した)『スリラー・イン・マニラ(Thrilla in Manila)』もそうだ。それがボクシングだ」と語った。

「こちらとして言えるのは、それが可能であれば、当然ながらやるつもりだということだ。タイソンは必ず相手を打ちのめすだろう」 (c)AFP