【3月1日 People’s Daily】ここ連日、中国各地域各部門で、相次いで企業の雇用安定支援や生産再開に向けた保障政策が段階的に打ち出されている。

 2月17日午後9時21分、四川省(Sichuan)では労働者の工場復帰のため杭州東駅行き特別列車を初めて運行させ、杭州市(Hangzhou)余杭区(Yuhang)の現場に時間通りに労働者たちを戻すことができた。この数日、四川省籍の出稼ぎ農民たちも続々と列車で、職場のある目的地に向かっている。

「玄関から車のドアまで、車のドアから工場のゲートまで」というドア・トゥー・ドア方式の送迎により、出稼ぎ農民たちがバスや列車を乗り継いでくる途中で起こりうる交差感染や交通機関に与える感染拡大リスクを有効的に抑え、企業にとっても力強いサポートとなっている。

 2月19日までに、四川省ではすでに571回のチャーターバス、2回のチャーター機、4回の専用列車をしたてて2万1612人の出稼ぎ農民の職場復帰を支援、全省230万200人の出稼ぎ農民すべてを順次職場に戻しているという。

 企業の従業員募集の問題も、多くの地方政府は支援政策を出している。例えば就職マッチングプラットフォームなどをつくり、オンラインで企業の従業員募集情報を流している。

 広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)の黄埔区(Huangpu)では、すべての企業雇用の社員募集会をオンラインで行えるよう調節し、情報送信、オンライン筆記試験から面接までをスピードアップして雇用につなげている。2月19日までに、黄埔区人力資源社会保障当局が重点企業の21工場の従業員需要1700人余りの問題を直接解決している。8つのオンライン雇用募集キャンペーンを通じて、これまで177社の1万人分の雇用募集情報を出しているという。

 また企業の資金調達、オフィス賃貸料の減免、従業員への手当などに対する支援、補助についてもさまざまな政策が打ち出されている。

 遼寧省(Liaoning)はこのほど、財政補塡(ほてん)やオフィス賃貸料の減免など25項目の支援政策を打ち出し、感染拡大防止措置の中にある中小企業の経営の正常化、安定発展を促進させるとした。遼寧方大集団東北製薬の関係者によれば、国家開発銀行、輸出入銀行などが積極的に低利子で資金を貸し出し、企業の利息の負担を軽減してくれているという。同企業は「今年、従業員確保用に、250万元(約3929万円)あまりの補填を計上する予定だ」という。

 上海市の国家資産管理委員会管理下のベンチャー向けの企業団地やセンターにおいては、入居企業からのオフィス賃貸料徴収減免に対応するとして、企業の状況を把握したうえで減免方案を検討しているという。ざっくりした統計によれば、関連の賃貸料減免金額は2億元(約31.4億円)を超えるという。(c)People's Daily/AFPBB News