【3月1日 CNS】中国・人力資源社会保障部と国務院貧困扶助弁公室は先月24日、「新型肺炎感染に対応した就業貧困扶助対策に関する通知」を発表し、貧困出稼ぎ労働者の就業問題について、重点企業での優先雇用を奨励し、安全で秩序立った方法で就業するよう促すこととしている。

 その中で、重点企業が求める人材を優先雇用する場合、就業手当を支給し、条件のある地域では適宜、金額を上乗せすることを奨励している。就業場所に移動できる条件のある者に対しては、「点から点」で集中して就業場所まで送り届け、マスクや仕事再開のための物資を提供することとしている。

 出稼ぎ労働者が就業地まで移動する方法について、11日に開かれた国務院常務会議では、秩序だった方法で労働者らをまとめて就業地まで送り届けるよう求めた。労働者が移動の途中で移動を拒否され、一律引き返しを命じられることがないよう、送り出す側と受け入れ側は、出稼ぎ労働者などの重点人材の送り出しと受け入れを適切に行うこととしている。

 これを受け、各部門では労働者のためのインセンティブを提供している。労働力需要が集中する地域や企業に対し、「点から点」で出稼ぎ労働者専用バス(あるいは専用列車)を組織的に配置し輸送を行っている。企業が生産経営の再開に当たり直面する「人不足」の問題を解決するため、出稼ぎ労働者の給与を上乗せすることにより規模を確保し、安全で秩序立った方法で移動してもらう。

 国有鉄道会社の「国鉄集団」の発表によると、全国初の出稼ぎ労働者専用列車を16日に運行して以来、専用列車29本、貸し切り車両136両、輸送人数3万人余りを輸送。近々、さらに専用列車73本、貸し切り車両155両を運行する予定という。

 多くの省で行動を開始した。浙江省(Zhejiang)では雲南省(Yunnan)、貴州省(Guizhou)、安徽省(Anhui)など11の労務輸出の多い省に対し緊急に必要な就職情報を提供し、相手方の地域で健康で条件にかなう人材を探してもらっている。現在、浙江省は貸し切りバス、貸し切り飛行機、貸し切り列車などの方法で、貴州、四川、安徽などの省からのべ2万1800人を組織的に受け入れた。重慶市の南川、万州、石柱などの区からも貸し切りバスで出稼ぎ労働者約4000人を送り出す予定とのことだ。(c)CNS/JCM/AFPBB News