【3月5日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は、ライバルとされる候補者らを文字通り見下げ、身長の低さをあざ笑うことがある。実は米国には、大統領選においては身長が高い候補が勝つという長年の法則がある。

 トランプ氏の身長は、出典にもよるが約190センチだ。同氏は、4日に民主党の大統領候補指名争いから撤退を表明したマイケル・ブルームバーグ(Michael Bloomberg)前ニューヨーク市長の身長をしつこく攻撃していた。

 ブルームバーグ氏は公称173センチだが、トランプ氏はツイッター(Twitter)やインタビューでブルームバーグ氏の身長をそれよりも10センチほど低く言い、同氏が民主党討論会で台の上に立つことを要求したと主張した。さらに、トランプ氏はメディア界の大物であるブルームバーグ氏に「ミニ・マイク」というあだ名を授けている。

 身長をネタにするのは、トランプ氏にとって目新しいことではない。これまでにもアダム・シフ(Adam Schiff)氏、マルコ・ルビオ(Marco Rubio)氏、ボブ・コーカー(Bob Corker)氏ら複数の議員を「ちび」呼ばわりしている。

 米ジョージア州オーガスタ大学(Augusta University)の政治学者で、米国人の投票行動における身長の役割を研究しているグレッグ・マレー(Gregg Murray)氏はトランプ氏のやり方は「典型的な大統領のやり方ではない」と話す。

 バラク・オバマ(Barack Obama)氏、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)氏、その父親のジョージ・H・W・ブッシュ(George H.W. Bush)氏、ビル・クリントン(Bill Clinton)氏、ロナルド・レーガン(Ronald Reagan)氏ら最近の大統領に関しては、全員が少なくとも183センチかそれに近い。

 実際、米国人は大統領の身長を非常に気にしている。グーグル(Google)によると、2016年の大統領選で共和党のある討論会のさなかにインターネットで最も検索されたのは、政策についてではなく、ジェブ・ブッシュ(Jeb Bush)氏の身長(約191センチ)だった。