【2月26日 AFP】(更新)市民権法に対する抗議デモが起きているインドの首都ニューデリーでデモが激化し、17人が死亡、少なくとも150人が負傷した。病院が25日夜、AFPに明らかにした。

 暴徒らは首都の複数の場所で建物や車両に火を放ち、記者らを攻撃するなどし、首都での宗教対立による衝突としては過去数十年で最悪の事態となっている。

 争点となっている市民権法に対する抗議デモは23日、比較的小規模で始まったが、24日から25日にかけてヒンズー教徒とイスラム教徒の衝突に発展。ニューデリー北東部では、石や刃物、さらには銃で武装した暴徒らも多数見られた。投石や建物への放火などの暴力行為が拡大しているとの報告を受け、警察は25日、こうした地域での大規模集会の実施を制限する方針を発表した。

 一方、25日にはドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領がデリーでナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相と米印首脳会談を行った。

 市民権法をめぐっては、米国を含む海外で、モディ首相がインド国内のイスラム教徒2億人を除外し政教分離をうたうインドをヒンズー教国家に改造することを望んでいるとの懸念が出ている。

 モディ首相との会談を終えたトランプ氏は25日、暴動について、インドの内政だと述べた。(c)AFP/Bhuvan BAGGA