【2月27日 AFP】米フロリダ州マイアミ中心部のビスケーン湾(Biscayne Bay)を望む高層ビル街にこのほど、著名建築家、故ザハ・ハディド(Zaha Hadid)氏が設計した高級マンションが完成した。

 62階建て、住戸数84のマンション「ワンサウザンド・ミュージアム(One Thousand Museum)」は、その湾曲した「外骨格」の未来的なデザインが話題を呼んでいる。

 2か所のプール、ジム、ジューススタンドなど最高級のアメニティーの他、マイアミ中心部の住宅では唯一、ヘリポートを備えている。

 高さ216メートルのマンションの上層階の住戸からは、ペレス・アート・ミュージアム・マイアミ(Perez Art Museum Miami)を囲む公園や湾、マイアミビーチ(Miami Beach)の海岸や大西洋の美しい眺めを楽しむことができる。

 価格は500万ドル(約5億5000万円)台からで、1層1住戸の上層階では2400万ドル(約26億円)に跳ね上がる。およそ20か国から入居者が集まっており、数戸はまだ売りに出ているという。

 イラク系英国人のハディド氏は、2016年にマイアミで死去。65歳だった。当時、「ワンサウザンド・ミュージアム」は8階あたりまで建築が進められていた。

 ハディド氏は、形状へのこだわりから「曲線の女王」と呼ばれていた。権威あるプリツカー賞(Pritzker Architecture Prize)を女性で初めて受賞。英国で最も栄誉ある建築賞スターリング賞(Stirling Prize)も2回受賞している。

 また、米経済誌フォーブス(Forbes)の「世界で最も影響力のある女性100人」に選出されたこともある。(c)AFP/Leila MACOR