【2月25日 AFP】2016年米大統領選で、現職のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏と大統領の座を争ったヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)元国務長官は24日、今年再選を狙うトランプ氏について「民主主義に対する脅威」と評した。

 クリントン氏は自らの半生を取り上げたドキュメンタリー映画が出品されている独ベルリンの映画祭に出席。今年の米大統領選について、「わが党(民主党)が指名した候補を支持する。わが国の現大統領は、民主主義と私たちの未来に対する明白かつ今そこにある脅威だからだ」と報道陣に語った。

 クリントン氏はさらに、今年の米大統領選にも前回同様ロシアが介入しようとしていると警告。トランプ氏に挑戦する候補が誰になろうと支持すると述べたが、誰を選ぶかは「有権者に任せたい」として、特定の候補者への支持は表明しなかった。

 一方、ベルリンの映画祭で上映された4部から成るドキュメンタリーは、今年の大統領選へ向けた民主党の指名候補争いで現在トップを走るバーニー・サンダース(Bernie Sanders)上院議員をクリントン氏が痛烈に批判する場面が登場することで話題になっている。

 クリントン氏にとってサンダース氏は、2016年米大統領選で民主党の指名候補の座を争った党内ライバル。そのサンダース氏は今週末、ネバダ州の党員集会で民主党指名候補争いの行方を占う重要な勝利を収めた。

 映画の中でクリントン氏はサンダース氏について、「誰も彼のことを好きでないし、彼と一緒に仕事をしたがらない。彼には実績が何もない、キャリアのためだけの政治家だ」と酷評している。

 クリントン氏は24日の会見でこの発言について弁明し、「政治とはコンタクトスポーツであり、その中で人はありとあらゆることを言う。彼らも私について、あらゆることを言ってきた」と述べた。(c)AFP/Kit HOLDEN