【2月24日 AFP】(更新)中国は24日、新型コロナウイルスの流行の原因になったとみられている野生動物の取引および消費の即時かつ「全面的」な禁止を宣言した。

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 国営の中国中央テレビ(CCTV)は、全国人民代表大会(全人代、NPC)の常務委員会が「野生生物の違法取引の全面的な禁止、野生動物の過剰消費という悪習の排除、国民の生活と健康の効果的な保護」に関する提案を承認したと報じた。

 中国は過去、一時的な禁止措置を複数回講じてきた。2002~03年に重症急性呼吸器症候群(SARS)を引き起こすウイルスにより本土や香港で合わせて数百人が犠牲になり、その際も野生動物の消費がSARSの発端となっていた。

 しかしこれらの措置は長続きせず、動物保護活動家らは以前から、珍味や伝統薬の材料として野生動物の残酷な取引を中国当局が看過していると指摘。これまでに施行された禁止法は、多くの動物種に関して抜け穴ばかりで、その適用も気まぐれで手緩いと批判していた。

 CCTVは、新型コロナウイルスの流行により「野生動物の過剰消費という重要問題と、公衆の健康と安全にとって、隠れていた大きな危険性」が浮き彫りになったと伝えている。

 中国保健当局は先に、今回の新型ウイルスは、野生動物を食用として販売していた同国中部の武漢(Wuhan)にある市場から発生したとみられると発表していた。(c)AFP