【3月1日 AFP】テニス、ドバイ・テニス選手権(Dubai Duty Free Tennis Championships 2020)は29日、男子シングルス決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が6-3、6-4で第2シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)を下し、通算79回目(今季2回目)の優勝を飾った。

 ジョコビッチがドバイ選手権を制すのは今回が5回目。8回目の栄冠に輝いた全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2020)に続くタイトルを獲得した世界ナンバーワンは、今シーズン開幕からの連勝を18、昨シーズン終盤を含めれば21に伸ばし、新たな無敗記録樹立を狙っている。

 32歳のジョコビッチが20連勝以上を記録するのは今回が7回目で、2010年から2011年にかけてマークした43が最長記録となっている。

 ジョコビッチは試合後、「過去最高レベルのシーズンの滑り出しを切れている。コートでの感触は最高だ」「良いプレーができていて、体調も万全でいられていることを幸せに思う。ここまで連勝を積み重ねてきた。これを継続していきたい」と話し、米国で連続で開催されるマスターズ1000(ATP Masters 1000)の大会を控える中で、「失うものがない相手との対戦がほとんどになる」「全力で向かってきて、連勝を止めようとしてくるだろう」と気を引き締めた。

 また、この日の勝利でアラブ首長国連邦(UAE)政府から10年間の居住権が付与される「ゴールデンビザ」を与えられたジョコビッチは、「ドバイは自分のキャリアにおいて非常に特別な街。大会に出ているだけでなく、観光に来たり、プレシーズンの練習拠点として使ったりしているから」と付け加えた。

 一方、仏マルセイユで行われた前週のオープン13(Open 13 Provence 2020)で優勝していた21歳のチチパスは、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)に敗れた昨年大会に続き、ドバイではまたしても決勝で苦杯をなめる結果となったが、「すべては経験だ」と話した。

「疲労が出た一週間だった。正直に言ってあまり何も感じない。去年決勝に残った時の方が満足感があった。だが、かなり忍耐力を見せられた点については誇りに思う」 (c)AFP/Bill SCOTT