【2月24日 AFP】国際通貨基金(IMF)は23日、多数の死者が出ている新型コロナウイルスの流行が、力強さに欠けている世界経済の回復をいっそう危険にさらす恐れがあると警告した。サウジアラビアで22日から2日間にわたり開催されていた20か国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、同ウイルスが経済に及ぼす影響に「現実の懸念」を表明する声が上がった。

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 アラブ諸国で初めてG20の議長国を務めるサウジアラビアの首都リヤドで開かれたG20財務相・中央銀行総裁会議の後、IMFのクリスタリナ・ゲオルギエバ(Kristalina Georgieva)専務理事は、世界経済の成長率は、昨年の2.9%から今年は緩やかな回復の3.3%になると予測していると述べた。

 同時にゲオルギエバ氏は、新型ウイルスの流行拡大に世界が警戒するなか、予測される経済の回復は「脆弱(ぜいじゃく)」だと指摘した。

 同会議では、デジタル時代における国際的な税制についてコンセンサスを得る方法も討議されたが、議論の中心は、新型コロナウイルスの流行と、すでに低迷しつつある世界経済を守る行動計画だった。

 共同声明は、新型コロナウイルス感染に対する「世界的なリスク監視を強化する」と表明し、「われわれには、このリスク対処のためにさらなる行動を取る用意がある」と述べている。(c)AFP/Anuj Chopra and Haitham El Tabei