【2月23日 AFP】米ネバダ州で22日、米大統領選に向けた民主党候補指名争いの第3戦となる党員集会が開かれ、左派のバーニー・サンダース(Bernie Sanders)上院議員(78)が勝利を宣言した。

 民主党の指名候補争いで今回初の米西部地域開催であり、また初めて人種的に多様な州での戦いとなったネバダ州は、今後の選挙戦を占う重要な指針とみなされていた。14州の予備選が集中する3月3日の「スーパーチューズデー(Super Tuesday)」を前に、そのネバダ州で2位以下の候補に大差をつけて勝利したことでサンダース氏は、11月の大統領選で現職ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏に挑む民主党最有力候補としての地位を固めつつある。

 米NBCニュース(NBC News)によると、各候補の得票率はサンダース氏が44.7%。続いてジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領が19.5%、前インディアナ州サウスベンド(South Bend)市長のピート・ブティジェッジ(Pete Buttigieg)氏が15.6%、エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)上院議員が11.8%、エーミー・クロブシャー(Amy Klobuchar)上院議員が4.3%だった。

 スーパーチューズデーが行われる14州の一つ、テキサス州のエルパソ(El Paso)に入り、集会を行っていたサンダース氏は、聴衆へ向かってネバダでの勝利を宣言。「われわれはアイオワの党員集会で勝利し、ニューハンプシャーの予備選で勝利した。そして3大ネットワークとAP通信によると、今度はネバダの党員集会でも勝利した」と語ると、集会の参加者らは「バーニー! バーニー! バーニー!」と連呼した。

 サンダース氏はさらに「ネバダ州で今、われわれはさまざまな世代、さまざまな人種の連帯を作り上げた。これはネバダでの勝利だけではなく、この国全体を席巻するだろう」と述べた。

 この日、ネバダ州のラスベガス(Las Vegas)では、世界的に有名なカジノやホテルでも党員集会が開かれた。高級ホテルのベラージオ・ホテル(Bellagio Hotel)では、豪華なシャンデリアが飾られた大ホールにカジノの従業員らが党員集会のために集まり、また急いで仕事に戻る様子が見られた。

 今後、民主党の指名候補争いは次戦の南部サウスカロライナ州予備選を経て、多くの代議員がいるカリフォルニア州やテキサス州を含むスーパーチューズデーへと向かう。(c)AFP/Andrew Marszal, with Michael Mathes in Washington