【2月23日 Xinhua News】新型コロナウイルスとの闘いの最前線に立つ医療従事者の多くが、ある問題に悩まされている。ゴーグルの曇りだ。彼らは医療用ゴーグルを着けて日々何時間も働いているが、視界をぼやけさせる曇りを取り除くことができずにいる。

 中国・広東省(Guangdong)深圳市(Shenzhen)にある南方科技大学の研究者らは、こうした問題を解決するゴーグルの曇り止めシートを開発した。

 シートは新開発のナノマテリアルを配合し、ゴーグルの内側を拭くと数秒で透明の保護膜が作られ、結露を防止する。また、アルコール度数75パーセントの溶媒成分が含まれ、ウイルス対策にも効果がある。

 同大材料科学・工程学部副教授の孫大陟(Sun Daizhi)氏は、シートは人の目に有害なものではなく、これでゴーグルを拭けば最低24時間は曇りを防ぐと話す。

 研究チームはこの曇り止めシート6000個を、新型コロナウイルスの感染症の指定医療機関である深圳市第三人民医院に寄贈した。

 感染拡大が続く中国では、マスクやゴーグルといった主要な医療用品の需要が依然として高い。それらの不足を解消するため、複数の国内企業が生産能力を強化している。(c)Xinhua News/AFPBB News