【2月22日 AFP】ボクシング、WBC世界ヘビー級王者のデオンテイ・ワイルダー(Deontay Wilder、米国)と挑戦者のタイソン・フューリー(Tyson Fury、英国)が21日、米ネバダ州ラスベガス(Las Vegas)で行われる注目の再戦を控え、MGMグランドホテル&カジノ(MGM Grand Hotel Casino)で前日計量に臨んだ。ワイルダーはキャリア最重量を記録したが、それでもフューリーより42ポンド(約19キロ)も軽量となっている。

 1年2か月前の最初のファイトから体重を増やした両者は、ワイルダーが18ポンド(約8.2キロ)増の231ポンド(約104.7キロ)、フューリーが15ポンド(約6.8キロ)増の273ポンド(約123.8キロ)を計測した。

 19日に行われた試合前最後の記者会見で両選手が小競り合いを起こしたことから、この日のフェースオフは主催者の判断でキャンセルとなった。しかし、ステージに上がった二人は距離を取りながら互いにののしり合い、フューリーはタイトルを保持しているワイルダーに向かって、「それは俺のベルトだ。俺のものだ」と叫んでいた。

 MGMグランド・ガーデン・アリーナ(MGM Grand Garden Arena)で22日に行われる近年最大のヘビー級タイトルマッチのチケットは、1万1000ドル(約123万円)の最高値が付いている一方で、プロモーターの試算では、米国だけでペイ・パー・ビュー(PPV)の契約が200万件以上になるとされている。

 注目されるのは、強烈なパンチが武器の「ブロンズ・ボンバー(銅色の爆撃機)」ことワイルダーと、風変わりで「ジプシーキング」を自称するフューリーという、ベビー級を代表するカリスマ性とテクニックを誇る者同士の激突だ。

 無敗同士が12ラウンドの戦いに挑むことになる中、34歳のワイルダーは通算42勝(41KO)1分けを誇る成績にフューリー戦の勝ち星を付け加えることを目指している。

 この試合は、ワイルダーの破壊的なパンチ力とフューリーの機動性に優れた防御スキルがぶつかり合う、伝統的なスタイルになるとみられる。

 ロサンゼルスで行われた両者の最初のファイトでは、フューリーが2度のダウンを奪われながらも、12ラウンドではカウントアウト目前で奇跡的にキャンバスにはい上がり、勝負を引き分けに持ち込んだ。(c)AFP