【2月22日 AFP】ラグビー元イングランド代表のスター選手であるダニー・チプリアーニ(Danny Cipriani)が21日、英国のテレビプレゼンターで元恋人のキャロライン・フラック(Caroline Flack)さん(40)が数日前に自殺したことを受けて、自身も自殺するために銃を購入しようとしたことがあると告白した。

 イングランド・プレミアシップのグロスター(Gloucester Rugby)に所属するスタンドオフで、母国代表として2018年までに合計16キャップを記録したチプリアーニは、20万人以上のフォロワーを持つ自身のインスタグラム(Instagram)アカウントに約18分間の動画を投稿し、フラックさんに哀悼の意を表すと同時に、精神的な問題に苦しんだ自身の過去について涙ながらに語った。

 英国の人気リアリティー番組「ラブ・アイランド(Love Island)」の司会として知られ、15日にロンドンの自宅で自殺しているところを発見されたフラックさんとは昨年デートを重ね、最近まで定期的に連絡を取り合っていたというチプリアーニは、「彼女には自分のことを全て話していた。なぜなら、彼女といると安心できたから」と明かした。

「自分が戸惑ったり、恥ずかしいと思ったりしたことは全部話していた。彼女が自分を安心させてくれたんだ。それなのに、彼女が死ぬことになるなんて困惑しているし、残念だ」

 現在32歳のチプリアーニは、10年前に深刻なうつ病になり精神分析医の元に通っていたといい、「自分の人生を終わらせようと決心するところまで追い込まれていた。銃も買おうとした」「それを思いとどまったりまた買おうとしたり、そいうことが2か月ほど続いた。結局そうしなかったのは、自分の中に闘志がいくらか残っていたからだ」と話した。

 チプリアーニは戸惑いや恥ずかしさで人々が自分の命を絶つことはしてはならないとして、「ある程度の戸惑いや恥ずかしさは誰にでもある」「それが何であれ、人を思いやり、寛大になろうとしなければならない」と訴えた。

 フィールド外の問題でキャリアを台無しにしてきたチプリアーニは、2016年に飲酒運転で有罪判決を受け、2018年には英ジャージー(Jersey)島のナイトクラブで起きた暴行事件とその際の公務執行妨害で罰金刑を科された。

 フラックさんは、恋人でテニス選手のルイス・バートン(Lewis Burton、英国)に暴力を振るった容疑がかけられ、「ラブ・アイランド」の今シリーズを降板。昨年12月に行われた法廷審問で無罪を主張して保釈され、3月に審理が開始されることになっていた。(c)AFP