【2月21日 AFP】中国当局は21日、本土各地の刑務所で合わせて500人以上の新型コロナウイルス感染者が新たに確認されたと発表した。刑務所が集団感染の温床となっている恐れが高まっている。

 昨年12月に新型コロナウイルスが最初に確認され、流行の中心地となっている湖北(Hubei)省では、これまで当局が把握していなかった感染者220人が新たに確認された。刑務所内の感染者数は、21日までに計271人となった。

 地元共産党紙の湖北日報(Hubei Daily)は、このうち230人は武漢(Wuhan)にある女性刑務所1か所で確認され、この刑務所では感染拡大阻止のため収容棟が解体されたと報じた。また、同省では沙洋(Shayang)県の刑務所でも41人の感染が報告されている。

 一方、山東(Shandong)省の衛生健康委員会は、同省東部にある任城(Rencheng)刑務所で看守7人、受刑者200人が、新型コロナウイルスの検査で陽性判定を受けたことを記者会見で明らかにした。

 山東省内では別の刑務所でも職員5人の感染が判明しており、同省の司法当局トップと刑務所管理当局者2人が更迭されたという。省刑務所管理当局トップは、「われわれの実施した(感染)予防管理措置が効果的でなかった」結果だと認めた。

 また、浙江(Zhejiang)省の刑務所でも新たに34人の感染者が見つかり、所長と幹部1人の合わせて2人が更迭された。(c)AFP