【2月21日 People’s Daily】中国の国家衛生健康委員会の専門家は2月13日、「2月7日以降、治癒して退院する患者は毎日500人以上に達し、退院する人はますます増えている」と語った。これは、新型肺炎対策が一定の成果を挙げたことを示している。2月12日までに全国で治癒して退院した患者は5000人近くになった。治癒率は1月27日の1.3%から2月11日には10.6%に上昇した。

 この専門家によれば、治癒して退院した597人について分析したところ、約90%は「軽症」と「普通」で、約10%が「重症」、「重篤」だった。これらのケースでは平均入院日数は10日前後だったという。

「私は退院します。皆さんも治療を受けて早く元気になって退院してください。頑張って」-武漢大学(Wuhan University)の人民医院に12日間入院した女性の呉さん(59)は2月11日午後、退院した。

 呉さんは高熱が1週間続き、1月30日、体温は39度まで上がった。「私はとても運がよかった。医者から、入院がもう1日遅れていたら危なかったかもしれないと言われた」と呉さん。人民医院の看護師によると、当時の呉さんは発熱や咳(せき)、胸苦しさ、息切れなど新型コロナウイルスによる肺炎の典型的な症状を呈していた。CT検査をすると、両方の肺にウイルス性肺炎による変化が見られた。医師たちは呉さんに抗ウイルス治療などを実施。これにより呉さんの病状は徐々に安定し、好転した。2度の核酸検査で陰性が確認され、再びCT検査を実施。医師たちは呉さんが退院のレベルに達していると判断した。

 呉さんは退院に際し、「人民医院の医師が私を救ってくれた。ありがとう」と医師たちに感謝した。だれかが退院するという話を聞き、入院中の患者もこれを祝った。呉さんと患者はお互いに励まし合い、「頑張って」と声を掛け合った。

 同じ2月11日の午後4時、武漢市(Wuhan)の洪山体育館の外で李軍(Li Jun)さんは9歳の息子を連れ、体育館の中をのぞいていた。息子は何度か「お母さんはいつ出てくるの」と尋ね、李軍さんはそのたびに「すぐ、すぐだよ」と答えていた。

 李軍さんの妻、張鳳玲(Zhang Fengling)さんは旧正月の元旦(1月25日)に診断を受け、「臨時医療施設」になったばかりの洪山体育館に送られた。ここで隔離治療を受け、養生し、治癒した。

 李軍さんは毎日、動画で連絡を受けていたものの、妻と実際に会ってようやく落ち着いた。「退院の注意事項はちゃんと覚えたか」と聞くと、張さんは「お医者さんは分かりやすく教えてくれた。きちんと休息すること、よく食べ、水分もよくとること」。李軍さんは妻を抱き寄せ、息子の手を取って施設の前で記念撮影。「さあ家に帰ろう。お前の大好きな紅焼羊肉(羊肉のしょうゆ煮込み)をつくるぞ」と李軍さん。(c)People's Daily/AFPBB News