【2月24日 People’s Daily】中国の関係部門は最近、企業のために経営環境を改善し、輸出入を促す多くの政策を打ち出した。今回の新型コロナウイルスの流行について専門家は、中国の貿易に短期的に一定の影響を及ぼす可能性があるとしながらも、大きな影響を与えることはなさそうだと述べた。とりわけ一連の政策が打ち出され、実施されれば、貿易はもっと力強く支えられることになる。

 中国商務部の王炳南(Wang Bingnan)次官は、多くの貿易関係企業は現在、生産能力を急速に回復させており、各部門、各地方は企業のために経営環境の改善、負担軽減を進めていると強調した。

 中国国際貿易促進委員会によれば、貿易契約を履行できない、あるいは予定通り履行できない企業は同委員会に不可抗力に関する証明書発行を申請できる。発行されれば、当事者は契約の不履行、不完全な履行、履行の遅れについて、その責任を全面的、あるいは部分的に免除される。これにより新型肺炎の流行によって生じた契約不履行の責任を最大限軽減し、企業の合法的権益を守ることができる。同委員会ならびに同委員会から権限を授けられた下部機関はすでに、遼寧(Liaoning)や深圳(Shenzhen)、浙江(Zhejiang)などの多くの企業に不可抗力証明書を発行した。

 輸出だけでなく、輸入についても多くの支援策が打ち出された。財政省や税関総署、税務総局は最近、今年1月1日~3月31日、輸入税を一段と優遇するとの公告を共同で出した。この公告により免税輸入物資の範囲が拡大され、新型肺炎の予防・抑制に必要な試薬や防護用品、救急車なども免税の対象になった。

 同時に医療物資や生産原料の輸入も拡大され、輸入によって肉類などの供給を増やすことになった。商務省によれば、1月の肉類の輸入は64万トンと見込まれ、前年同月より190%増えた。

 中国国際経済交流センターの王暁紅(Wang Xiaohong)情報部副部長は、中国の貿易に対する新型肺炎の影響について、現在、影響は限定的であり、コントロール可能だと述べた。輸出品の構造を見ると、電気機械製品を主とし、高い技術、高付加価値の製品の輸出が急増している。サービス貿易では、知識密集型の新興サービス貿易が急速に伸びている。

 王次官は新型肺炎について、「われわれは予防・抑制戦で勝利を収める自信も、能力もある。世界供給網の要にある政府や市場が、中国からの商品、サービス、あるいは中国に輸出する商品に対してもっと多くの便宜を提供してくれると信じている」と強調した。(c)People's Daily/AFPBB News