【2月19日 AFP】米宇宙開発企業スペースX(SpaceX)は18日、宇宙旅行会社スペース・アドベンチャーズ(Space Adventures)と提携し、民間の旅行客4人を最高で国際宇宙ステーション(ISS)の2~3倍の高度まで到達させる宇宙旅行プランを発表した。2022年までに実施予定で、事業費は優に1億ドル(約110億円)を超える見通しだという。

 スペース・アドベンチャーズは米ワシントンを拠点にし、ロシア宇宙船「ソユーズ(Soyuz)」に搭乗してISSまで飛行する宇宙旅行をこれまでに計8回仲介している。

 2001年に最初の旅行客となった米実業家デニス・チトー(Dennis Tito)氏は2000万ドル(約22億円)を支払い、ISSに8時間滞在。直近では2009年にエンターテインメント集団「シルク・ドゥ・ソレイユ(Cirque du Soleil)」の創設者ギー・ラリベルテ(Guy Laliberte)氏が旅行に参加している。

 今回スペースXが発表した計画では、旅行客4人は同社の宇宙船クルー・ドラゴン(Crew Dragon)に搭乗する予定。クルー・ドラゴンは米航空宇宙局(NASA)の飛行士をISSに輸送するために開発された宇宙船で、初の有人飛行が数か月後に行われる予定となっている。

 スペース・アドベンチャーズのトム・シェリー(Tom Shelley)最高経営責任者(CEO)はAFPに対し、「われわれの目標は宇宙ステーションの2倍から3倍の高度への到達」と述べた。

 ISSが周回する高度は地上から400キロに位置しているが、シェリー氏によると旅行の実際の高度はスペースXが決定する。実施は早ければ2021年を予定しているが、「おそらく2022年になる可能性が高い」という。(c)AFP/Ivan Couronne