時間とも闘う、「小湯山方式」で病院建設 中国・西安
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【2月20日 CNS】中国・陝西省(Shaanxi)西安市(Xi’an)で、西安市公共衛生センター(応急院区)が17日に完成し、引き渡しが行われた。新型コロナウイルスによる感染患者の収容と治療に使われる。
【動画】500床の西安市公共衛生センター 10日間で完成、運用開始
7000人を超える建設労働者の夜を日に継ぐ奮闘により完成した西安版の「小湯山医院(Xiaotangshan Hospital)」だ。小湯山医院は、2003年に重症急性呼吸器症候群(SARS)への対応としてわずか1週間で北京に建設された。
西安市の国道31号と210号が交差する、少し前までは荒漠とした場所に完成した近代的な病院には当日、各種医療検査設備に電気が通じ、トイレ、エアコン、高温消毒などがそろった。
同センター放射線科の馬鳴岳(Ma Mingyue)医師は、「CT画像は新型コロナウイルス肺炎の一つの検査手段として使う。肺の感染を速やかに発見でき、早期治療に効果的だ。ここのCT検査室は、部屋を隔てて操作することで、医師と患者の近距離の接触を回避でき、交差感染リスクを低減できる」と説明。
新型肺炎の拡大後、感染が深刻となった武漢(Wuhan)が他に先駆けて「火神山医院」と「雷神山医院」を建設。その後、広州(Guangzhou)、長沙(Changsha)、成都(Chengdu)などの都市で、専ら新型肺炎患者を収容・治療する「小湯山方式」による臨時病院の建設が加速化した。
虎威(Hu Wei)院長によると「今回、475人の臨床医療看護人員、191人の医療技術者と事務管理者が着任。彼らの半数以上が疑似患者を治療したことがあり、診断や治療経験が豊富。心理的にも恐怖感を克服しており、よりよく任務を全うすることができる」という。
西安市の徐明非(Xu Mingfei)副市長は「同センターは1日に施工を開始し、10日間で建物は完了させた。ウイルスとの闘いの中で、『西安スピード』を世間に示した」と語った。(c)CNS/JCM/AFPBB News