【2月19日 AFP】米大リーグ(MLB)を揺るがせているヒューストン・アストロズ(Houston Astros)などの電子機器を使ったサイン盗みについて、ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)の主砲アーロン・ジャッジ(Aaron Judge)が「かなりむかついている」と話し、シカゴ・カブス(Chicago Cubs)のダルビッシュ有(Yu Darvish)のコメントも引き合いに出しながら、アストロズのタイトルは無価値だと断じた。

 アストロズはワールドシリーズを制覇した2017年に違反を犯していたことがリーグの調査で発覚し、チーム幹部が解任されたが、処分を受けた選手は一人もおらず、リーグ側もタイトルを剥奪することはないと話している。

 ヤンキースは同年、アストロズがサイン盗みの恩恵を受けていた可能性のあるア・リーグ優勝決定シリーズに3勝4敗で敗れている。それもあってジャッジは18日、「違反が分かって胸くそが悪い」「かなり腹が立っているし、かなりむかついている」とコメントした。

「誰がなんと言おうと影響はあるよ。次の球が分かって試合をするんだから」「四球も、安打も増えるから出塁の機会は増える。走者がいる状態で打席に入るチャンスも増えるから、間違いなく結果に対する影響はあった」

 さらにジャッジは、MLBの処分が「選手主導のスキームにしては甘すぎる」と話し、同年のワールドシリーズでアストロズに2回打ち込まれた当時ロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)のダルビッシュの発言を引き合いに出してこう語った。

「確かダルビッシュは、五輪で選手が不正を働いたら金メダルはもらえないって言っていたよね」「個人的には、彼らの優勝にはまったく価値がないと思う」「ずるをして得たものに価値はない」「彼らのことはすごくリスペクトしていた。プレーや実績をね。だけどそれが実力じゃなく、ずるをして得たものだと分かった。そのことに釈然としないんだ」 (c)AFP