【2月18日 Xinhua News】中国自動車大手の長城汽車(Great Wall Motor)は17日、米ゼネラルモーターズ(GM)からタイのラヨーン県にある工場を買収することで合意したと発表した。上海証券報が伝えた。

 双方は拘束力のある条件規定書に署名済みで、組立工場とパワートレイン工場を含むGMのタイ事業が長城汽車に引き渡される。2020年末までに取引と最終引き渡しが完了する見通し。協定はさらに、政府、監督管理機関から批准を受ける必要がある。

 長城汽車の劉向上(Liu Xiangshang)海外戦略副総裁は「当社のグローバル事業展開は十数年の発展を経て一応の規模が整い、ここ2年、輸出方式を転換・改善し、グローバル戦略の歩みを速めている。2019年はロシアのトゥーラ州に立ち上げた全工程完成車工場が順調に稼働、今年初めにはGMからインドのタレガオン工場を買収する契約を結んだ。今回の買収によってタイや東南アジア諸国連合(ASEAN)での事業展開にさらに弾みがつく。当社はタイを中心にASEAN地域にビジネスを広げ、製品をASEANの他の加盟国やオーストラリアに輸出していく」と説明。

 同氏はまた、ASEANは開発途上の自動車市場で、先行きの期待できる、大きな潜在力を持つ市場だと指摘し、タイ市場進出は、同社にとってASEAN市場に進出の鍵となる重要な一歩であり、またグローバル化戦略の重要な措置だと強調。投資は現地に直接的または間接的に雇用を創出、現地の人々の労働技能をさらに高め、現地の供給・研究開発・関連産業の発展をけん引し、タイ政府とラヨーン県に多くの税収をもたらすと述べた。

 2000年の稼働開始から、GMのラヨーン工場は地域の製造センターとして、タイ国内と海外に向けて140万台近くを生産してきた。(c)Xinhua News/AFPBB News