【2月18日 AFP】ローレウス・ワールド・スポーツ・アワード(2020 Laureus World Sports Awards)の授賞式が17日、ドイツ・ベルリンで行われ、フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)で通算6度の世界制覇を誇るルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)と、サッカースペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)に所属するリオネル・メッシ(Lionel Messi)が、男子の年間最優秀選手賞を分け合った。

 20年の歴史を誇るローレウス賞で得票数が並ぶのは今回が初めて。サッカー選手として初めて同賞に輝いたメッシは、スペイン・バルセロナから送られたビデオメッセージで、「サッカー界から初めてこの賞を受賞できて光栄だ」と喜びを語った。

 一方、女子の年間最優秀選手賞には、体操のスター選手であるシモーネ・バイルス(Simone Biles、米国)が通算3度目の受賞を果たした。独シュツットガルト(Stuttgart)で開催された2019年の第49回世界体操競技選手権(49th FIG Artistic Gymnastics World Championships)では5種目を制し、同選手権では歴代1位となる通算25個目のメダルを獲得した。

 年間最優秀チーム賞は、昨年のラグビーW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)で優勝した南アフリカ代表チームが、ユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督が率いるサッカーイングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)と米女子サッカー代表チームを抑えて受賞。シヤ・コリシ(Siya Kolisi)主将は、他のスプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)のメンバーと壇上に上がり、トロフィーを受け取った。

 コリシはステージ上で、「この選手たちと一緒に、愛する競技で一丸となって一つの目標に向かい、互いのために懸命に戦った」「トロフィーを獲得すべく全力を尽くしたことが、次世代の子どもたちの刺激になることを望んでいる」と語った。

 その他では、元米プロバスケットボール(NBA)選手でドイツ出身のダーク・ノビツキー(Dirk Nowitzki)氏が、生涯功労賞に選出された。

 年間最優秀アクションスポーツ選手賞は、女子スノーボード界を席巻している19歳のクロエ・キム(Chloe Kim、米国)が受賞。スノーボード世界選手権(FIS Snowboard World Championships 2019)のハーフパイプとウインターXゲームズ(Winter X Games)のスーパーパイプで金メダルに輝く活躍が評価された。

 年間最優秀障害者選手賞には、チェルノブイリ(Chernobyl)原発事故の影響で四肢に先天異常があり、のちに米国で養子縁組されたクロスカントリースキー女子のオクサナ・マスターズ(Oksana Masters)が輝いた。

 30歳の同選手は、 WPNSパラノルディックスキー世界選手権(2019 World Para Nordic Skiing Championships)で金メダル5個と銀メダル1個を獲得したほか、ワールドパラノルディックスキーW杯(2019 World Para Nordic Skiing World Cup)では総合優勝を達成した。

 最も躍進した選手に贈られる年間最優秀ブレークスルー賞には、自転車ロードレースのツール・ド・フランス(2019 Tour de France)において、直近約100年では史上最年少となる22歳で総合優勝を果たしたチームイネオス(Team Ineos)のエガン・ベルナル(Egan Bernal、コロンビア)が選出された。同選手がツールに出場するのは、キャリアでわずか2度目のことだった。

 年間最優秀カムバック賞は、2018年のF3マカオGP(2018 Macau Grand Prix)決勝で脊椎を骨折する壮絶なクラッシュに遭遇し、その1年後の昨年11月に同GPで復帰を果たしたドイツ出身の女性ドライバー、ソフィア・フローシュ(Sophia Floersch)が受賞した。

 また、ここ20年間の最優秀スポーツモーメント賞には、インドの元クリケット選手サチン・テンドルカール(Sachin Tendulkar)氏が一般投票で選ばれた。同氏は2011年のクリケットワールドカップ(ICC Cricket World Cup 2011)で、自身6度目の出場で母国を優勝に導いた。(c)AFP/Ryland JAMES