【2月17日 AFP】(更新)米国務省は17日、横浜港で検疫下に置かれているクルーズ船から下船し、チャーター機で退避した米国人とその家族計300人超のうち14人が、新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示していたと発表した。

 国務省と米厚生省(HHS)は、数日前の検査で14人が新型コロナウイルスへの陽性反応を示したとの連絡を当局が受けた際には、この乗客らはすでに「ダイヤモンド・プリンセス(Diamond Princess)」から下船し、米国へ帰国するために手配されたチャーター機に搭乗する準備をしていたと明かした。

 国務省はHHSと協議した後、陽性反応を示した人々の搭乗を認める決断を下したものの、他の乗客からは隔離したという。

 国務省は、陽性反応を示した人々を標準プロトコルにのっとって隔離するため、「最も迅速かつ安全な方法で」避難用チャーター機内の「封鎖された専用エリアに移した」としている。

 これらの人々は「飛行中も継続して他の乗客から隔離」され、飛行中は全乗客が厳重な観察下に置かれた。同省は「(飛行中に)症状が現れた人は同専用エリアに移されることになる」と説明していた。

 同機は16日夜遅く、カリフォルニア州のトラビス空軍基地(Travis Air Force Base)に到着。

 AFPカメラマンが、同機が現地時間午後11時29分(日本時間17日午後4時29分)にサンフランシスコの北東約70キロに位置する同基地に着陸するのを目にした。

 乗客らは基地内で14日間隔離される。

 ただダイヤモンド・プリンセスに乗っていた米国人の中には、自国政府の申し出を断った人もいる。

 マット・スミス(Matt Smith)さんは、「私は元気だ。そして、2週間の検疫期間がもうすぐ終わる。感染しているかもしれない人々と2週間近く隔離されて過ごしてきたのに、これらの人たちと一緒にバスや飛行機に乗らされたいわけがない」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 米疾病対策センター(CDC)の14日の発表によると、米国内では、新型ウイルス流行の中心地である中国の武漢(Wuhan)から避難した600人以上がすでに検疫対象となっている。(c)AFP