【2月21日 CNS】瀾滄江(Lancang river)の源流地である中国・青海省(Qinghai)玉樹チベット族自治州(Yushu Tibetan Autonomous Prefecture)雑多県(Zaduo)で、40頭のユキヒョウの生息が確認された。これは現時点で世界最大のユキヒョウの個体群となる。

 ユキヒョウは「高海抜生態系の健康のバロメーター」と呼ばれ、中国とカザフスタン、インド、ネパールなど12の国に分布している。1996年に「中国絶滅危惧種レッドブック」で絶滅危惧種として指定され、中国には世界最大数が分布し、生息地の60%を占めている。

 玉樹チベット族自治州雑多県は、ユキヒョウの分布密度が高い地域として知られ、「中国ユキヒョウの里」と称される。科学者らは地元政府の支援の下、地元の昂賽郷(Angsai)に赤外線カメラを設置し、訓練を受けた地元農牧民にカメラを預けて観測を行っている。

「山水自然保護センター」の係員によると、昂賽郷の全域調査の後、80台の赤外線カメラを設置し、30万枚を超える画像データを収集、個体識別により、40頭のユキヒョウがいることを分析したという。センターの三江源プロジェクトの趙翔(Zhao Xiang)主任は13日、ユキヒョウの個体識別は、顔の特徴ではなく、体表の模様ですると説明した。

 センターの創始者である北京大学(Peking University)の呂植(Lv Zhi)教授は「現在、この地域でこれだけ多くの数を識別できたということは、ここが中国で一番であることを表している。密度に計算すると、100平方キロメートルあたり2頭から4頭いることになる」と語った。

(c)CNS/JCM/AFPBB News