【2月15日 AFP】(更新、写真追加)中国の国営メディアは15日、中国の王毅(Wang Yi)外相とバチカンのポール・リチャード・ギャラガー(Paul Richard Gallagher)外務局長(外相)が14日に独ミュンヘン(Munich)で会談したと伝えた。国交のない両国の外相が会談したのは初めてだという。

 中国とバチカンの二国間関係は、司教の任命に関する画期的な合意に達した2018年9月以降、着実に改善している。

 共産党機関紙の人民日報(People's Daily)は、両外相は新型コロナウイルスの流行に中国が取っている対応について話し合い、両国の外相会談は今回が初めてだと伝えた。

 ローマ教皇庁のインターネットメディア、バチカンニュース(Vatican News)は、外相会談はドイツで開催されているミュンヘン安全保障会議(Munich Security Conference)に合わせて行われ、2018年の合意についても話し合われたと、教皇庁の声明を引用して伝えた。

 バチカンニュースによると、双方は「カトリック教会の生命と中国国民の幸福を高めるため、双方向のレベルで組織としての対話を継続する」ことで合意したという。

 中国に約1200万人いるカトリック教徒は、中国共産党が聖職者を選ぶ政府公認の団体とバチカンの教義に従う非公式な地下教会に分裂していたが、2018年の合意により、中国国内のカトリック司祭の任命について、中国政府とローマ・カトリック教会の両者が発言権を持つとされた。(c)AFP