【2月15日 AFP】今年で104回目を迎える、インディカー・シリーズのインディアナポリス500(Indianapolis 500)の賞金総額が史上最高の1500万ドル(約16億5000万円)に上ることになった一方で、元フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)ドライバーのフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)が昨年、決勝レースの最後列を惜しくも逃すことになった予選方式が変更されることになった。

 米国出身の元名ドライバーで、昨年インディアナポリス・モーター・スピードウェイ(Indianapolis Motor Speedway)とインディカーシリーズを買収したロジャー・ペンスキー(Roger Penske)氏は14日、5月24日に同サーキットで開催されるクラシックレースのインディ500決勝を100日後に控え、いくつかの変更点を発表した。

 20日に83歳の誕生日を迎えるペンスキー氏は、110年の歴史を誇る1周2.5マイル(約4キロ)の有名オーバルトラックについて、30台以上の大型ビデオスクリーンを設置するなどの大規模な改修を行うと発表し、「とてもわくわくしている」「今回の動きは、このスピードウェイの歴史的地位がこれからも高まり、次世代に向けて進化を続けていくための長期計画の一部だ」と述べた。

 今年のレースの賞金総額は昨年より約200万ドル(約2億2000万円)も跳ね上がって1500万ドル以上になり、これまでの最高記録だった2008年の1440万ドル(約15億8000万円)を上回ることになった。昨年のレースを制したチーム・ペンスキー(Team Penske)のシモン・パジェノー(Simon Pagenaud)は、フランス勢としては1920年以来のインディ500優勝者となり、賞金総額1309万536ドル(約14億3700万円)のうち266万9529ドル(約2億9000万円)を獲得した。

 フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)で通算2度の年間優勝を誇るアロンソは、昨年の予選で最後の3枠を6人で争った結果惜しくも4位に終わり、決勝レースに出走する33台に入れなかった。トラック4周の平均速度で争うこの「ラストロー・シュートアウト」で、同選手は予選通過ラインぎりぎりの3番手につけていたが、最後にアタックしたフンコス・レーシング(Juncos Racing)のカイル・カイザー(Kyle Kaiser)に0.0129秒差でかわされてしまった。

 これまで予選で各チームに与えられていたチャンスは1度きりだったが、5月17日に行われる今年の予選最終日では時間が75分に拡大される中で、各マシンが複数回のアタックが可能になり、ひたすら決勝レースのグリッドを目指す戦いの緊張感とドラマが大いに盛り上げられることになった。(c)AFP