【2月15日 Xinhua News】中国・湖北省(Hubei)武漢市(Wuhan)を応援しようと、東京の寒空の下で募金活動を行った日本の女子中学生が13日、母親と豊島区日本中国友好協会の責任者に付き添われ、在日本中国大使館を訪れた。募金で集まった約50万円を孔鉉佑(Kong Xuanyou)駐日中国大使に手渡し、新型コロナウイルスによる肺炎と全力で闘っている中国と武漢の人々に声援を送った。

 中国の伝統的な祭日、元宵節(旧暦1月15日)に当たる8日、在日華僑・華人と豊島区日本中国友好協会が「東京燈会満月祭池袋2020」を池袋西口公園で開催した。今回は中国と武漢を応援するためのブースも設けられ、募金活動には真っ赤なチャイナドレスを着た日本の女子中学生も参加。「武漢 中国 頑張れ!!」と書かれた募金箱を抱え、深々とお辞儀を繰り返す姿を収めた動画が中国でも公開され、無数の人々の感動を呼んだ。現地では「チャイナドレスを着てお辞儀をする少女」「日本で最も美しい少女」などとたたえられている。

 母親の杉崎広子さんは北京での留学を経て、上海で働いた経歴を持つ。新華社(Xinhua)の取材に対し、中国での新型肺炎の流行に娘と共に心を痛め、自分たちも何かしたいと考えていたところ、武漢のために募金活動を行うボランティアを募集していることを知った娘が迷わず応募したと語った。

 孔大使は女子中学生に、中国各地の自然や文化を収めた映像集「中国世界遺産影像志」とパンダの縫いぐるみを贈った。映像集には唐の詩人、張九齢(Zhang Jiuling)の詩「相知無遠近、万里尚為近隣」(互いを知るのに距離は関係ない、万里を隔てていても隣人となれる)を自ら書き込んだ。孔大使は「寒風が吹く中、赤いチャイナドレスを着て中国のために募金活動する日本の少女の姿が、私たちの心を温めた」と述べた。

 女子中学生は「中国がとても好きで、当たり前のことをしただけだ」と記者に語った。中国でこれほど注目を集めるとは予想しておらず、大変驚いているという。中国の同世代に向けて「中国の中学生のみなさん、外で遊びたいですよね。ずっと家の中にいるのはつらいと思います。力を合わせて困難を克服しましょう。外で思う存分遊べる日は必ず来ます。中国頑張れ! 武漢頑張れ!」と呼び掛けた。(c)Xinhua News/AFPBB News