【2月14日 AFP】英国のサジド・ジャビド(Sajid Javid)財務相は13日、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相による欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)後の内閣改造をめぐり、辞任した。来年度予算の発表を数週間後に控える中での電撃辞任となった。

 ジャビド氏は、自身の留任の条件として、顧問全員の入れ替えを首相から求められたため、「辞任以外の選択肢はなかった」と説明。自宅前で記者団に対し「これら条件は受け入れられなかった」と述べた。

 ジャビド氏の後任には財務首席政務次官のリシ・スナック(Rishi Sunak)氏が直ちに指名された。スナック氏は投資銀行での勤務歴があるブレグジット支持者で、ジョンソン氏に近い人物とみられている。

 英経済調査会社キャピタル・エコノミクス(Capital Economics)の英国担当チーフエコノミスト、ポール・デールズ(Paul Dales)氏は、スナック氏がより自由度の高い財政政策を支持している面で、前任のジャビド氏よりもジョンソン氏と足並みがそろうとみられると指摘した。

 ジョンソン氏は12月の総選挙で勝利を収めた後、公約通り、1月31日に英国のEU離脱を達成。その一方、英国とEUの今後の関係については、依然として先が見えない状態が続いている。

 ジョンソン氏は内閣改造の一環として、北アイルランド相と民間企業・エネルギー・産業戦略相、住宅・地域社会・自治相、環境・食料・農村相と司法相を更迭。ジャビド氏は、ドミニク・ラーブ(Dominic Raab)外相やマイケル・ゴーブ(Michael Gove)国務相らと並んで留任が確実視されていた。(c)AFP/Alice RITCHIE