【2月13日 AFP】ロシアの首都モスクワの地方裁判所で12日、恐喝罪で有罪判決を受けた刑務所管轄官庁の元高官が、矯正労働収容所での懲役刑を言い渡された直後、拳銃で胸を撃って自殺した。モスクワ市裁判所がAFPに明らかにした。

 ロシア連邦刑執行庁で車両移送部門のトップを務めていたビクトル・スビリドフ(Viktor Sviridov)被告(71)は、同庁の元副長官から1000万ルーブル(約1700万円)をゆすり取ったとされる。裁判では無罪を主張していたが、矯正労働収容所で懲役3年の有罪判決が下った。

 量刑言い渡し後、警察官がスビリドフ被告を拘束しようと近づいたところ、被告は拳銃を取り出し自分の胸を撃った。その場で死亡が確認されたという。

 ロシアからの報道によれば、罪状は最長で懲役15年に相当するが、スビリドフ被告は進行がんを患っていたため、それより短期の量刑が言い渡された。

 被告がどうやって地裁の入り口に設置された金属探知機をかいくぐり、拳銃を法廷内に持ち込んだかは分かっていない。当局は、刑事過失の可能性があるとして捜査を開始したと発表した。(c)AFP