【2月13日 Xinhua News】中国甘粛省(Gansu)甘南チベット族自治州(Gannan Tibetan Autonomous Prefecture)碌曲(ルチュ)県内にある尕海(ガハイ)湿地は、尕海則岔(そくた)国家自然保護区の主要地であり、黄河上流域の重要な水資源補給地となっている。豊かな湿地と草原は、希少な絶滅危惧種のクロヅルとナベコウの格好の生息環境となっている。

 湿地は、川の水量調整と水質改善、局地の気候調節、生物多様性の保護など、重要な生態機能を持つことから、「地球の腎臓」とも呼ばれている。2011年10月11日に、尕海湿地は、甘粛省で初めてラムサール条約の「国際的に重要な湿地リスト」に登録されている。

 しかし、それ以前には過度な放牧と気候の変化などの影響により、同湿地の中心にある尕海湖は枯れること3回。さらに、深刻な虫とネズミの害により湿地の破壊が進んだ。

 ここ数年、湿地、特に湖の生態環境を改善するため、保護区は投資を拡大し、湿地保護・回復プロジェクト、かんがい施設の建設、虫・鼠害の予防・駆除に注力している。

 長年の保護と対策により、湿地は再び生命力を取り戻した。湖の面積は絶えず拡大し、草原の水源と土壌の保全力も向上している。

 生態環境が向上したことで野生動物も生息地が確保され、近年の調査とモニタリングによると、同保護区内で脊椎動物315種を確認、うち54種は国家重点保護野生動物で、その他にも国家重点保護植物13種が確認されている。(c)Xinhua News/AFPBB News