■院内感染

 中国人研究者らは7日、感染の発生地である中国・武漢(Wuhan)市にある病院で、新型コロナウイルス患者138人を対象に実施した研究結果を発表した。

 米国医師会雑誌(Journal of the American Medical Association、JAMA)に掲載されたこの研究で、対象となった患者の40%以上に当たる57人が院内感染だったことが明らかになった。うち17人は別の理由での入院中に感染、残り40人は医療従事者だった。

 これにより、感染していない患者の治療がさらに困難になっている。

■潜伏期間

 別の中国人研究者チームは10日、中国で確認された症例1100件の感染データに基づくと潜伏期間の中央値は3日だと推定されると発表した。

 これは、14日としていた感染が疑われた人や中国から帰国した人の隔離期間を短縮するきっかけとなった以前の推定期間よりも短い。

 だが中国人の専門家によると、潜伏期間が24日に及んだ人もいたという。

■感染源

 中国の研究者らは、絶滅が危惧されるセンザンコウが、コウモリと人との間をつなぐ「ミッシングリンク(失われた輪)」である可能性を指摘している。以前の研究ではヘビだとされていた。だが、これに異議を唱える研究者もいる。

 新型コロナウイルス流行の中心地となった武漢の海鮮市場では、感染源となり得る野生動物が多数取り扱われていたため、候補は無数に残っている。(c)AFP/Paul RICARD