【2月11日AFP】バングラデシュ南部沖で11日、イスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)の難民らを乗せた漁船が沈没し、少なくとも15人が死亡、数十人が行方不明になった。現地当局が明らかにした。

 沿岸警備隊の報道官によると、漁船に乗っていたのはロヒンギャ難民らおよそ130人で、ベンガル湾(Bay of Bengal)を通過してマレーシアに向かおうとしていた。これまでに70人が救助されたという。

 国境警備当局の幹部は、「難民らは人身売買業者にそそのかされた」との見立てを示している。

 2017年のミャンマー軍による弾圧を逃れたロヒンギャは70万人余りに上り、その多くが過密状態となっているバングラデシュ南東部コックスバザール(Cox's Bazar)の難民キャンプから、ボートでマレーシアに移動しようと試みている。

 イスラム教徒が多数派を占めるマレーシアはロヒンギャ難民にとって魅力的な渡航先で、実際ロヒンギャの移住者もかなり多い。

 昨年以降、バングラデシュ当局は沿岸部の村で船を待っていたロヒンギャ難民500人以上を保護している。また昨年、人身売買に携わっていたとみられる少なくとも7人が、警察との衝突で射殺されている。(c)AFP