【2月11日 AFP】香港で11日未明、青衣(Tsing Yi)島にある35階建ての集合住宅で2人の新型コロナウイルスへの感染が確認されたことから、住民100人超が退去を余儀なくされた。

 この集合住宅には約3000人が居住。今回感染が確認されたのは、3階に住む62歳の女性と、13階に住む男性。マスクと白いつなぎを身に着けた保健当局者が集合住宅で新型ウイルスが広がっていないかどうかを検査した。

 当局によると、女性の感染が確認されたことを受けて、予防措置として同じ排水管でつながっている35戸の住民を退去させた。

 香港ではこれまでに42人の感染者が確認されている。うち10人は、感染者と鍋料理を囲んだ親族だった。

 2003年に重症急性呼吸器症候群(SARS)が流行した際には、香港における死者299人のうち42人が同じ集合住宅の住民だった。この集合住宅では約300人がSARSウイルスに感染した。(c)AFP