【2月9日 AFP】ラグビーシックスネーションズ(Six Nations Rugby 2020)は8日、第2節の試合が行われ、イングランドは13-6でスコットランドとの肉弾戦に勝利した。イングランドを率いるエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)は、敵地のファンには品が無いと話している。

 雨の降るマレーフィールド(Murrayfield)で、イングランドはゴールキックのたびに主将のオーウェン・ファレル(Owen Farrell)がやじを浴びた。ラグビーではゴールキックの際は静かにするのが通例のため、会場にはキッカーを尊重する伝統を守ってほしいと促すアナウンスが流れた。

 またチームがグラウンドへ姿を現した直後には、スタジアム上方から投げ込まれたペットボトルがスタッフの頭に当たるという、関係者としてはさらに心配な出来事も起こっている。

 ジョーンズHCは英BBCに対して「強風と、品の無い攻撃的なファン。昔懐かしい(両国の定期戦)カルカッタ・カップ(Calcutta Cup)の試合だった」とコメントした。

 HC自身、試合前には「たいしたことではない」と話していたものの、2年前のシックスネーションズでスコットランドとのアウェーゲームに敗れた翌日には、同国のサポーターから暴言や暴行を受けたことがある。

 トラブルに遭遇したのは、サッカーイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)で監督を務めたアレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)氏からオールド・トラフォード(Old Trafford)で行われる一戦に招待され、鉄道で移動した英マンチェスター(Manchester)の駅、およびロンドンに向かっていた列車の中でのことだった。

 いずれにせよ、W杯日本大会(Rugby World Cup 2019)準優勝のイングランドは第1節でフランスに17-24で敗れていたため、これが大会初白星となった。ファレルは珍しくキック6本中3本を外したが、3-3の同点で迎えた試合残り10分で、交代出場のPRエリス・ゲンジ(Ellis Genge)が決勝のトライを決めた。

 ゲンジは「われわれは良いプレーをし、運よく自分がトライを決めることができた」「みんな勝利に沸いているが、まだこんなもんじゃない」とコメントした。

「先週はつまずき、イングランドは力不足だと言われた」「今に始まったことじゃない。頭に浮かんだ言葉をそのまま口にする『お間抜け』はわんさかいる」「一体何がしたいんだろうね。きょうは雨の敵地でスコットランドに勝ったから、今度は絶賛の嵐だろう。もう黙ってもらいたいよ」 (c)AFP