【2月7日 AFP】チェコの首都プラハ中心部にあるベトナム料理店が6日、新型コロナウイルスに対する「公衆衛生」上の懸念から中国人客の入店を禁止する措置を取ったことで、非難の的になった。

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 同店は英語とチェコ語、中国語で、「公衆衛生を守るため、当面は中国人のお客さまの入店をお断りします。ご理解のほどよろしくお願いいたします」と書いた紙をドアに張り、その写真を「プラハ・ギーザー(The Prague Geezer)」というユーザーのフェイスブック(Facebook)ページに投稿した。

 同店の従業員の一人は匿名を条件にAFPの取材に応じ、張り紙が掲示された理由について、従業員は知らされていないと説明した。

 チェコメディアによると、張り紙は数時間掲示されていたが、その間に中国人客は一人も来店しなかったという。

 フェイスブックページには大量のコメントが寄せられたが、ほとんどは否定的な内容だった。

 チェコ在住の中国人、リン・チェン(Lin Cheng)さんは自身のフェイスブックページで、「差別だ! 私たちは人間だ。ウイルスじゃない。毛嫌いはやめて」と訴えた。

 チェコでは、これまでに新型コロナウイルスに感染した疑いのある53人が病院で検査を受けたが、全員が陰性だった。(c)AFP