【2月7日 AFP】(更新)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は6日、同国軍がイエメンで対テロ作戦を実施し、国際テロ組織「アルカイダ(Al-Qaeda)」系武装組織「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」の最高指導者、カシム・リミ(Qassim al-Rimi)容疑者を殺害したと発表した。

 トランプ氏はホワイトハウス(White House)を通じて声明を出し、「(米軍が)イエメンで対テロ作戦を実施し、アラビア半島のアルカイダの創設者兼最高指導者、カシム・リミ容疑者の排除に成功した」と述べた。

 AQAPは2日、昨年12月に起きた米フロリダ州ペンサコラ(Pensacola)の海軍航空基地で起きた発砲事件に関する犯行声明を出したばかり。この事件では、同基地で訓練を受けていたサウジアラビア空軍少尉が発砲し、米海軍の兵士3人が死亡した。

 米政府はAQAPをアルカイダの最も危険な支部とみなしている。

 イスラム教スンニ派(Sunni)系のAQAPは、数年にわたるイエメン内戦の混乱に乗じて勢力を伸ばしてきた。イエメン内戦では、サウジアラビアの支持を受ける政府と、首都を掌握するイスラム教シーア派(Shiite)系の反政府武装組織フーシ派(Huthi)が戦っている。

 トランプ氏は、「リミ容疑者の下、AQAPはイエメンで市民に非道な暴力を振るい、幾度となく米国と米軍に対する攻撃を実行・扇動してきた」「彼の死によって、AQAPとアルカイダはさらに弱体化し、こうしたテロ組織によってわが国が直面する安全保障上の脅威の排除に近づく」と述べたが、作戦の状況や日時には触れなかった。(c)AFP