【2月6日 AFP】(更新、写真追加)中東のエルサレムで6日未明、兵士らの列に車が突っ込み、14人が負傷した。一方、ヨルダン川西岸(West Bank)のイスラエル占領地では衝突が発生し、パレスチナ人2人が射殺された。イスラエルとパレスチナ自治区では、米政府が先週、賛否の分かれる中東和平案を公表して以降、暴力が激化している。

 イスラエル当局によると、東エルサレムの旧市街ではさらに、警察に発砲した人物がイスラエル警察官によって殺害された。

 エルサレムの車突入事件は、午前2時(日本時間同9時)前に発生。軍の発表によると、兵士の1人が重傷を負った。容疑者は現場から逃走したが、長時間の捜索活動の末、同日夜に逮捕された。

 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は事件を受け、「われわれはテロリズムに負けない。われわれは勝利する!」と述べた。

 今回の事件は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が先月28日に中東和平案を公表して以降で起きた中では最悪の暴力事件となった。

 パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長の報道官は、トランプ氏の和平案が暴力激化につながったと非難。ガザ地区(Gaza)を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)は6日、事件を中東和平案への「実用的な反応」とたたえたものの、犯行声明は出さなかった。(c)AFP