【2月6日 CNS】中国・湖北省(Hubei)武漢市(Wuhan)の武漢児童医院(Wuhan Children’s Hospital)で2日、新型コロナウイルスに感染した新生児2人が確認された。一人は誕生後わずか30時間だ。同院新生児内科の専門家によると、胎児期あるいは周産期に母から子へ感染する「垂直感染」の可能性があるという。

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 2日に生まれた新生児の母親は、新型コロナウイルスによる肺炎の確定感染者だった。新生児は出生30時間後に行われた検査で、陽性反応を示した。

 現在、新生児は同院の新型コロナウイルス感染新生児専用病棟で治療を受けていて、容体は安定している。発熱、せきはないが、呼吸が荒く、レントゲンで肺部の感染が認められ、肝機能に異常が認められた。

「感染の方法に『母子垂直感染』がある可能性を示唆している」と新生児内科の曽凌空(Zeng Lingkong)主任医師は指摘し、専門家や医療関係者は重視すべきだと話す。妊婦は感染患者に接触しないようにし、感染した母親が産んだ子に対しても感染の有無について検査する必要があるという。

 曽医師によると、同病棟で収容した新生児の母親は全て新型ウイルスの確定感染者だが、その新生児の多くは検査で陰性だった。感染が拡大して以来、感染した妊婦が出産する新生児にも感染の可能性があることに配慮し、同院はすでに、伝染病病棟の基準にのっとり、感染新生児病棟を設定し、使用していた。

 現在、同病棟内の全ての新生児の容体は安定しており、重症者はいない。(c)CNS-北京青年報/JCM/AFPBB News