【2月6日 AFP】フランス検察は5日、同国リーグ1に所属するアンジェSCO(Angers SCO)のサイード・シャバネ(Said Chabane)会長を、性的暴行の罪で訴追したと発表した。

 同国では、世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships)で銅メダルを獲得したサラ・アビトボル(Sarah Abitbol)さんが、15歳から17歳だった1990年から92年にかけて元コーチのジル・ベイヤー(Gilles Beyer)氏からレイプと性的虐待の被害を受けていたと告発。アイススケート界を揺るがせたこの問題ではすでに捜査が始まっており、今回の一件はそうした中での新たなスキャンダルとなった。

 検察によると、告発したのは現従業員3人と元従業員1人で、取り調べのため55歳のシャバネ会長は同日に 勾留されたと明かした。また、シャバネ会長は「その役職によって得た職権を乱用した人物」による性的暴行の罪で訴追されたという。

 アンジェで働く1人と元スタッフ2人の計3人が、シャバネ会長について告訴し、これを受けて捜査は1月に始まっていた。捜査員から潜在的被害者になり得るとみなされていた4人目の女性も、5日に訴えている。

 4人は、20歳から25歳だった2014年から19年にかけて被害に遭ったとされ、シャバネ会長に無理やり体を愛撫(あいぶ)されたと主張している女性もいるという。

 リーグ1で13位につけているアンジェは発表文の中で、シャバネ会長はすべての容疑を否認しており、捜査員に対して全面的に協力するつもりだと記した。

「彼は司法当局に、事実を再び証明し、自身の名誉を保つために必要なあらゆる物を提出する予定」 (c)AFP