【2月6日 AFP】ケニア野生動物公社(Kenya Wildlife ServiceKWS)は5日、アフリカでも極めて少なくなった巨大な牙を持つゾウで、多くの人から愛されていた「ビッグティム(Big Tim)」が、4日早朝、50歳で死んだと発表した。

 ビッグティムは、これまで何度も密猟者の手から逃れ生き続けてきたが、アフリカ最高峰キリマンジャロ(Kilimanjaro)の麓にあるアンボセリ国立公園(Amboseli National Park)で自然死しているのが見つかった。

 ビッグティムは、地面に届くほどの長い牙を持っていた。野生生物保護活動家らは、これほど長い牙を持つゾウは現在、アフリカ大陸に数十頭しか生息していないと推定している。ゾウの密猟が横行していることが一因で、大きい牙を持つゾウは最も狙われやすい。

 大きい牙を持つゾウから最初に殺されるため、その遺伝子を子孫に受け継ぐことができず、現在アフリカに生息するゾウの大半は1世紀前に比べて牙が小さいと科学者らは指摘している。(c)AFP